日々是好日

2018年秋より登山を始めました。登山の楽しさを伝えれればと思いますが、日々気が付いたことや思った事を気ままに書き綴ってまいります。

今の部署についてもう一年

 慣れるというものは凄いもので、新しい部署について気づいたらもう1年たってしまいました。移った当初は寒いだのしんどいだの言ってたものの、続けていればどうにかなっていくもんですね。

 

 とはいっても、今の仕事基本的には単調で以前の1週間~1年スパンで考える仕事に比べると脳みそ的には殆ど負担の無いような仕事です。ライン工とかもこんな感じなんかな?

 

 

 こういう仕事だと何も得るものが無いのかと思いましたが、いざやってみるとこれはこれで色々考えさせられることもあります。人間学ぼうと思えばどんな事からも学べるんですね。その中で最近印象に残ったことをちょっと書いてみます。

 

 

1.脳みそは勝手に都合のいい形で処理してしまう。

 今やっている仕事というのは海上コンテナの検査作業です。一定期間外地で使っていたコンテナが保管場に戻る際修理が必要なダメージが無いかチェックをしたうえで戻す作業を行います。

 

 ウチのヤードの場合、1日で500~600本のコンテナを検査しています。その中で大体自分の受け持ちは50~60本くらいでしょうか?(返却本数によってこの辺は変わります)コンテナの周りをぐるぐる回りながら状態を調べ、中に入っては光漏れを確認したりと1日辺り1万歩位は余裕で歩くような現場です。

(お陰でこの部署について3か月で15kg痩せました)

 

 それだけの本数を毎日こなしているので、どうしても何らかのミスが出るときがあります。まあ、何重ものチェック体制ができているのでそう致命的なミスに繋がることは少ないけど。その中でコンテナのダメージ見落としでふと気づいたことがあります。

 

 外側の検査の際全く問題が無かったのに、内部を確認すると光漏れが・・・

改めて外を確認するとしっかりと穴が開いているではないですか。外を見たときはなんもなかったのに・・・。下手すると幅10cm位の穴を見逃しそうになる時もあります。

 

 そういった時の心理状況を含めて色々検証して見ると、大体のケースでその部分のダメージをキチンと認識していない時が多いんですよ。

 

見ている様で、見ていない。

 

見た気になっていたのは自分の脳みそが作った「ダメージの無いコンテナ」

のイメージで、本当のダメージの部分は見てなかったんでしょうね。

 

2.認識して初めて見たことになる。

 

 意識してそこを見るとちゃんとそこにダメージ箇所が見えてくる。何か急に現れたかの様に見えて来る時もあるから、物を見るときにそこに意識を持たせることが如何に大事なのかはこの仕事を通じてよく分かった。

 

 まあその分常に意識して作業をするのは本当に疲れますが…

 

 

 ぼんやりと物を見ている時は、見ている様で見ていない。記憶に残ってないし、思い出そうとして浮かぶイメージは脳が都合良く作り出したイメージに過ぎない。

 

 逆に意識して見れば見た物をキチンと記憶に留めることができます。本当の意味で見たことになります。

 

3.今の部署で学んだこと

 自分の動作一つ一つに意識を持たせる。

 

 以前読んだ本で書道の達人が若い頃から意識していたことですが、この事の意味がよく分かりました。自分の見聞き、経験した事が自分の中に消化されていくのが体感できます。

 

 そういう意味では、この経験もそう悪くないモンです。